下諏訪町にある〇〇の専門店が思ったより忙しいらしい!!
2017年03月31日
〇〇の専門店とは「椅子の張り替え」の専門店のことです。
昨年の夏、下諏訪町にオープンして以来ずっと気にかかっていたので調査に行ってきました。
なぜ気にかかっていたかというと、商売として成り立つのかどうかはなはだ疑問だったからです。


お店…工房の名前は「Zatowa…ザトワ」
迎えてくれたのはオーナーの北澤 佳奈子さん、34歳です。
北澤さんは塩尻市の出身で、大阪の大学の芸術学部に進学します。
在学中に演劇の舞台監督を頼まれたことがきっかけで、卒業後も京都にある劇団の舞台監督を仕事にしていたそうです。

ところがある日、雑誌で見た椅子張りに興味を持ちます。
『こんな仕事があるんだ…。』と思い調べると、近くに椅子張りの技術を教える専門学校があったので見学へ。その学校で二年間学び、そのまま学校を運営するグループ会社へ就職。
椅子張り・張替えの職人…として3年間勤務し昨年の夏、下諏訪町にご自分のイス張り工房…Zatowaをオープンした。
Zatowaの名前の由来を聞きました。
学生時代のニックネーム“ざわ”が好きだった。そこで座…「座る」と輪…「輪が広がる」の意味を込めてZatowaにしたそうです。
京都が大好きとのことなのに、独立するときになぜ信州へUターンしたのか…
「両親が体調を崩した時などに京都は遠い。特に親孝行というわけではないけれど、何かあったときにすぐに帰ることのできる場所にいたくて信州に戻ることを決めた。」
では…なぜ下諏訪を選んだのか?
「帰省したときたまたま父が諏訪大社へ連れてきてくれた。その時にとても自然に恵まれている場所という印象があったので、下諏訪で探した。御田町などに同世代の職人が多く、結果的にとても良かった」とのことです。
そもそもの疑問、「椅子張りの仕事でやっていけるのか?」を聞きました。
『これで家族を養っていくとなると違うかもしれないが、今やっていけてます。』
そうなんです、お忙しいんです。
本当はもっと早く調査をしたかったのですが、
年度末でたいへんお忙しく放送日前日の調査になりました。
↓ 工房の様子



北澤さんは、2年専門学校で学び、3年会社に勤めて独立。
実はこの業界、一人前になるには5年~10年はかかると一般的に言われるそうです。
北澤さんが会社に勤めた3年間は、寝る間もないほど忙しく、
最後はリーダー的存在になっていました。
独立するときにも、技術的には大丈夫…の太鼓判を社長から押してもらったそうです。
そんなに熱中するほど、北沢さんを惹きつけたものは何でしょう…。
「音楽のように、国境を越えてつながっていける物造りをしたいとずっと思っていた。椅子張りの技術を学びにイギリスに二か月行ったことがある。世界でも同じ仕事をしている人がいると思ったことが今でも支えになっている。皆さんそれぞれに思い入れのある椅子をお持ちで、それをだましだまし使っている。だからこそ張替えが終わると本当に喜んでくれる。感動してくれる。それが嬉しい。」と話してくれました。
最後にこれからの夢を伺うとこう答えてくれました。
「あまり大きな夢はない。この仕事を、歳をとっても続けていけたらいい。そして一人一人、一脚一脚の椅子と真摯に向き合える日々を送っていけたらいい。買い替えのほかに、張替えという選択肢があることを知ってもらえると嬉しいです。」
北澤さんに話を聞くと…お答えの最後に、「特に根拠はないんですけど…。」というフレーズが
良くでてきます。でももう一歩踏み込んで聞くと、実はとてもいろいろなことを、きちんと準備しながら進めていることが分かります。
自分で起業・独立のためにいろいろ なことをメモしていた…という手帳を見せて頂きました。
素晴らしい!!!ただただ感服。開業の場所を下諏訪町に決める時も、ちゃんと諏訪湖周全域の人口を調べているんです。
変わらない信念と周到な準備。起業をめざす方たちのお手本のような方だと感じました。
『やってけるの~』なんて、軽い調子で行った自分が恥ずかしくなるような…。
素敵な女性の存在にとても元気をいただく調査になりました。
椅子張り店 Zatowa
下諏訪町南四王6129-1
電話番号:0266-75-5475
調査隊員:土橋桂子
昨年の夏、下諏訪町にオープンして以来ずっと気にかかっていたので調査に行ってきました。
なぜ気にかかっていたかというと、商売として成り立つのかどうかはなはだ疑問だったからです。


お店…工房の名前は「Zatowa…ザトワ」
迎えてくれたのはオーナーの北澤 佳奈子さん、34歳です。
北澤さんは塩尻市の出身で、大阪の大学の芸術学部に進学します。
在学中に演劇の舞台監督を頼まれたことがきっかけで、卒業後も京都にある劇団の舞台監督を仕事にしていたそうです。

ところがある日、雑誌で見た椅子張りに興味を持ちます。
『こんな仕事があるんだ…。』と思い調べると、近くに椅子張りの技術を教える専門学校があったので見学へ。その学校で二年間学び、そのまま学校を運営するグループ会社へ就職。
椅子張り・張替えの職人…として3年間勤務し昨年の夏、下諏訪町にご自分のイス張り工房…Zatowaをオープンした。
Zatowaの名前の由来を聞きました。
学生時代のニックネーム“ざわ”が好きだった。そこで座…「座る」と輪…「輪が広がる」の意味を込めてZatowaにしたそうです。
京都が大好きとのことなのに、独立するときになぜ信州へUターンしたのか…
「両親が体調を崩した時などに京都は遠い。特に親孝行というわけではないけれど、何かあったときにすぐに帰ることのできる場所にいたくて信州に戻ることを決めた。」
では…なぜ下諏訪を選んだのか?
「帰省したときたまたま父が諏訪大社へ連れてきてくれた。その時にとても自然に恵まれている場所という印象があったので、下諏訪で探した。御田町などに同世代の職人が多く、結果的にとても良かった」とのことです。
そもそもの疑問、「椅子張りの仕事でやっていけるのか?」を聞きました。
『これで家族を養っていくとなると違うかもしれないが、今やっていけてます。』
そうなんです、お忙しいんです。
本当はもっと早く調査をしたかったのですが、
年度末でたいへんお忙しく放送日前日の調査になりました。
↓ 工房の様子



北澤さんは、2年専門学校で学び、3年会社に勤めて独立。
実はこの業界、一人前になるには5年~10年はかかると一般的に言われるそうです。
北澤さんが会社に勤めた3年間は、寝る間もないほど忙しく、
最後はリーダー的存在になっていました。
独立するときにも、技術的には大丈夫…の太鼓判を社長から押してもらったそうです。
そんなに熱中するほど、北沢さんを惹きつけたものは何でしょう…。
「音楽のように、国境を越えてつながっていける物造りをしたいとずっと思っていた。椅子張りの技術を学びにイギリスに二か月行ったことがある。世界でも同じ仕事をしている人がいると思ったことが今でも支えになっている。皆さんそれぞれに思い入れのある椅子をお持ちで、それをだましだまし使っている。だからこそ張替えが終わると本当に喜んでくれる。感動してくれる。それが嬉しい。」と話してくれました。
最後にこれからの夢を伺うとこう答えてくれました。
「あまり大きな夢はない。この仕事を、歳をとっても続けていけたらいい。そして一人一人、一脚一脚の椅子と真摯に向き合える日々を送っていけたらいい。買い替えのほかに、張替えという選択肢があることを知ってもらえると嬉しいです。」
北澤さんに話を聞くと…お答えの最後に、「特に根拠はないんですけど…。」というフレーズが
良くでてきます。でももう一歩踏み込んで聞くと、実はとてもいろいろなことを、きちんと準備しながら進めていることが分かります。
自分で起業・独立のためにいろいろ なことをメモしていた…という手帳を見せて頂きました。
素晴らしい!!!ただただ感服。開業の場所を下諏訪町に決める時も、ちゃんと諏訪湖周全域の人口を調べているんです。
変わらない信念と周到な準備。起業をめざす方たちのお手本のような方だと感じました。
『やってけるの~』なんて、軽い調子で行った自分が恥ずかしくなるような…。
素敵な女性の存在にとても元気をいただく調査になりました。
椅子張り店 Zatowa
下諏訪町南四王6129-1
電話番号:0266-75-5475
調査隊員:土橋桂子