今、街中に飛び散っている、あの黄色い粉の正体は?
2016年05月25日
松本はこの時期、すごいんです。
車も、洗濯物も・・・。
道路も雨上がりには黄色い縞模様ができます。
松本では、これ、アカシヤの花粉だ、と言う人がけっこういます。
黄砂じゃない? ていう人もいます。
何が本当なのでしょうか。
調べてまいりました。
長野県林業総合センター。
塩尻市片丘、40ヘクタールの敷地内に、
展示施設や小学生が使えるキャンプ場などもある施設。
林業関係の試験研究機関であり、
林業関係の技術を普及する機関でもあるんだそうです。
森林の育成、木材の利用、キノコの栽培など、
森林、林業に関わる全体的なことを対象にしている、ということなんですね。
ここでお話を聞いたのは、
長野県林業総合センター 主任研究員で樹木医、森林インストラクターの
大矢 信次郎さん。

「あの黄色い粉は、アカマツの花粉です。」
ううっ!
黄砂でも、アカシヤでもなく?
アカマツ!?

アカシヤじゃないのぉぉ?
と思っている方のために、大矢さんが説明をしてくれました。
「アカシヤは虫媒花。
虫が花粉を運んで受粉するようにできているので、
花粉は飛びません。
アカシヤは風媒花。
風で飛ばして受粉させるタイプなんです。
だから、そこらじゅうに飛ぶようにできているんですね。
スギもヒノキもシラカバも、同じ風媒花です。」
松本は他の地域に比べてアカマツが多いそうです。
だから、黄色い花粉もたくさん飛ぶんです。
これだけたくさん飛んで、人体に影響はないの?
「スギやヒノキなどの花粉と比べて、このアカマツの黄色い花粉は、
粒子が大きいんです。
目ではっきりと見えるぐらいですからね。
そういうことも手伝ってか、アレルギーに発展しにくいようですね。」
これは少し安心です。
ところでこのアカマツって、どういう木なんでしょう?
「アカマツは昔から、建築用材として使われてきました。
強度があるので、家の屋根を支える梁に使われています。
松本城の梁もこのアカマツです。
それから、マツタケもこのアカマツの林から生まれます。」
この黄色い花粉はマツタケを生んでくれるもの!
そう思うと、少しイメージが変わりますね。
「アカマツは今、松枯れの被害が問題になっています。
林業総合センターでも、被害を防ぐための研究を重ねています。
今私たちが眺めているこの木は、
昭和39年(1964年)に長野県で行われた全国植樹祭の時に、
昭和天皇がおてまきをされたアカマツとカラマツです。
ここで立派に元気に育っています。
今年も長野県で全国植樹祭が行われます。
す~っと守り続けていきたい信州の森のこと、木々のこと、
この機会に少し考えてみていただけたらうれしいです。」

黄色いアカマツの花粉との戦いは、まだ続きそうですけど、
こうして改めて興味を持つことも大切なことですよね。
松本の調査隊員:塚原 正子でした。
車も、洗濯物も・・・。
道路も雨上がりには黄色い縞模様ができます。
松本では、これ、アカシヤの花粉だ、と言う人がけっこういます。
黄砂じゃない? ていう人もいます。
何が本当なのでしょうか。
調べてまいりました。
長野県林業総合センター。
塩尻市片丘、40ヘクタールの敷地内に、
展示施設や小学生が使えるキャンプ場などもある施設。
林業関係の試験研究機関であり、
林業関係の技術を普及する機関でもあるんだそうです。
森林の育成、木材の利用、キノコの栽培など、
森林、林業に関わる全体的なことを対象にしている、ということなんですね。
ここでお話を聞いたのは、
長野県林業総合センター 主任研究員で樹木医、森林インストラクターの
大矢 信次郎さん。

「あの黄色い粉は、アカマツの花粉です。」
ううっ!
黄砂でも、アカシヤでもなく?
アカマツ!?

アカシヤじゃないのぉぉ?
と思っている方のために、大矢さんが説明をしてくれました。
「アカシヤは虫媒花。
虫が花粉を運んで受粉するようにできているので、
花粉は飛びません。
アカシヤは風媒花。
風で飛ばして受粉させるタイプなんです。
だから、そこらじゅうに飛ぶようにできているんですね。
スギもヒノキもシラカバも、同じ風媒花です。」
松本は他の地域に比べてアカマツが多いそうです。
だから、黄色い花粉もたくさん飛ぶんです。
これだけたくさん飛んで、人体に影響はないの?
「スギやヒノキなどの花粉と比べて、このアカマツの黄色い花粉は、
粒子が大きいんです。
目ではっきりと見えるぐらいですからね。
そういうことも手伝ってか、アレルギーに発展しにくいようですね。」
これは少し安心です。
ところでこのアカマツって、どういう木なんでしょう?
「アカマツは昔から、建築用材として使われてきました。
強度があるので、家の屋根を支える梁に使われています。
松本城の梁もこのアカマツです。
それから、マツタケもこのアカマツの林から生まれます。」
この黄色い花粉はマツタケを生んでくれるもの!
そう思うと、少しイメージが変わりますね。
「アカマツは今、松枯れの被害が問題になっています。
林業総合センターでも、被害を防ぐための研究を重ねています。
今私たちが眺めているこの木は、
昭和39年(1964年)に長野県で行われた全国植樹祭の時に、
昭和天皇がおてまきをされたアカマツとカラマツです。
ここで立派に元気に育っています。
今年も長野県で全国植樹祭が行われます。
す~っと守り続けていきたい信州の森のこと、木々のこと、
この機会に少し考えてみていただけたらうれしいです。」

黄色いアカマツの花粉との戦いは、まだ続きそうですけど、
こうして改めて興味を持つことも大切なことですよね。
松本の調査隊員:塚原 正子でした。
この記事へのコメント
長野市北部です。こちらでも1週間くらい前からあちこち黄色くなって、スギの花粉は終わってるしと、なんなんだろうと???だったところです。
ブログの「アカシヤは風媒花。」は「アカマツは風媒花。」ですよね。
Posted by たこちょん at 2018年05月24日 05:36