1/18噂・数奇な運命を辿った幻のピアノが、佐久穂町にある!?
2016年01月18日
「スタインベルグ」というメーカーのピアノを知ってますか?
正確には「スタインベルグ・ベルリン」。
(「スタインベルク・ベルリン」ともいうようですが)
1908年から1940年のわずか32年間しかピアノを製造していない、
ドイツのピアノメーカーが作ったピアノです。
スタインウェイなどの世界三大メーカーではありませんが
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などから
とっても高い評価を受けていたそうなんです。
でも残念なことに第二次大戦の影響で会社や、
この社のほとんどのピアノは消滅してしまったとか。
負けちゃいましたからね、ドイツ 。
結局何台製造されたかわかりませんが、
その僅かに残されたピアノはその音色のすばらしさと相まって
世界でも貴重なものになっているそうなんです。
日本では昭和天皇の即位祈念として
寄贈されたり購入されたりしたグランドピアノがたった3台だけあります。
1台は
岡山市東区政津の政田小学校に。
1台は
京都府綾部市の綾部高校に、
そして最後の1台は
長野県佐久穂町の(旧)八千穂小学校に“ありました”。
ちなみにアップライトピアノも2台あって
1台は
岐阜県中津川の落合中学校に。
もう1台は東大病院に。
ということで日本には全部で5台。
だからスタインベルグ・ベルリン社のピアノは
日本はおろか世界でも「幻のピアノ 」と呼ばれているんです。
日本の有名人ではあの偉大な作曲家、
山田耕筰もその音色を愛でて弾いたことがあるとか。
(その後山田耕筰が東大病院に寄贈)
で、佐久穂町のスタインベルグピアノについてお話を伺ったのは
佐久穂町教育委員会 生涯学習課長須田芳明さん。
須田課長
「こちらのピアノは今から約90年前の昭和2年(1927年)頃に、
ドイツのベルリンにあったスタインベルグ社で作られました。
昭和3年(1928年)12月、穂積尋常高等小学校(佐久穂町立旧八千穂小学校の前身)が、
昭和天皇の即位記念(御大典記念)として、
地元の黒沢家(黒沢酒造の先々々代社長黒沢恒太郎氏)からの寄付をもとに
東京の外国ピアノ輸入商会から購入」したそうです。
なぜ数奇な運命を辿ったのか伺うと、
須田課長
「実はこのピアノが、時代を経ていくうちに、それほど貴重なものとは知らない
後の学校関係者や父兄などから見向きもされず
八千穂小時代は無造作に体育館におかれてボールをぶつけられたり、
平気でおもちゃにされていたり
その後は、移された八千穂中学校体育館のステージ隅で、ひっそりとほこりをかぶっていた」
そうです。
このピアノを八千穂村の教育委員会や地元の歴史家が村史を作っている途中に“偶然”発掘し、
有志が修復委員会をつくって寄付を集め(約500万円)、専門のピアノ業者に直してもらいました。
平成17年(2005年)5月に修復記念コンサートを行ったそうです。
その後は八千穂福祉センターの大会議室に置かれ、
だれでも自由に弾くことができるようにしていたそうです。
しかし残念なことに滅多に弾く人も現れず、
無用の長物、宝の持ち腐れで眠れる宝物になってしまうところだったのですが、
昨年、佐久穂町「花の郷・モライ館」メリアホールに移されてからは
このピアノメーンのジャズコンサートを開いたり、
数十人がリレー形式で数時間がかりで演奏するピアノリレーコンサートを開催したり、
また自由に使用を許可して再び、愛されるみんなのピアノとして活用されています。
去年11月29日には、町内外52組が参加して数時間かけてのリレーコンサートが開かれました。
(写真はこのコンサートのために練習にいらしていたピアノ講師渡辺利津子さん)
(右側が普通のピアノ。スタインベルグはさほど大きくはないです)
来年からは夜通しで百人規模でピアノ演奏するリレーコ ンサートも企画しているとか。
さてこのピアノのお値段は?当時2537円40銭。
当時は、白米(1等・10㌔)が2円60銭、大工さんの手間賃が1日3円10銭の時代。
現代の金で数百万円でしょうか。
しかし、その歴史的また希少価値からして、値段はとうていつけられませんね。
町の内外の人、誰でも問わず弾いていいそうですから
どうぞ幻の名器にチャレンジしてみてはいかが?
ピアノは猫踏んじゃったも弾けない・根本豊でした
正確には「スタインベルグ・ベルリン」。
(「スタインベルク・ベルリン」ともいうようですが)
1908年から1940年のわずか32年間しかピアノを製造していない、
ドイツのピアノメーカーが作ったピアノです。
スタインウェイなどの世界三大メーカーではありませんが
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などから
とっても高い評価を受けていたそうなんです。
でも残念なことに第二次大戦の影響で会社や、
この社のほとんどのピアノは消滅してしまったとか。
負けちゃいましたからね、ドイツ 。
結局何台製造されたかわかりませんが、
その僅かに残されたピアノはその音色のすばらしさと相まって
世界でも貴重なものになっているそうなんです。
日本では昭和天皇の即位祈念として
寄贈されたり購入されたりしたグランドピアノがたった3台だけあります。
1台は
岡山市東区政津の政田小学校に。
1台は
京都府綾部市の綾部高校に、
そして最後の1台は
長野県佐久穂町の(旧)八千穂小学校に“ありました”。
ちなみにアップライトピアノも2台あって
1台は
岐阜県中津川の落合中学校に。
もう1台は東大病院に。
ということで日本には全部で5台。
だからスタインベルグ・ベルリン社のピアノは
日本はおろか世界でも「幻のピアノ 」と呼ばれているんです。
日本の有名人ではあの偉大な作曲家、
山田耕筰もその音色を愛でて弾いたことがあるとか。
(その後山田耕筰が東大病院に寄贈)
で、佐久穂町のスタインベルグピアノについてお話を伺ったのは
佐久穂町教育委員会 生涯学習課長須田芳明さん。
須田課長
「こちらのピアノは今から約90年前の昭和2年(1927年)頃に、
ドイツのベルリンにあったスタインベルグ社で作られました。
昭和3年(1928年)12月、穂積尋常高等小学校(佐久穂町立旧八千穂小学校の前身)が、
昭和天皇の即位記念(御大典記念)として、
地元の黒沢家(黒沢酒造の先々々代社長黒沢恒太郎氏)からの寄付をもとに
東京の外国ピアノ輸入商会から購入」したそうです。
なぜ数奇な運命を辿ったのか伺うと、
須田課長
「実はこのピアノが、時代を経ていくうちに、それほど貴重なものとは知らない
後の学校関係者や父兄などから見向きもされず
八千穂小時代は無造作に体育館におかれてボールをぶつけられたり、
平気でおもちゃにされていたり
その後は、移された八千穂中学校体育館のステージ隅で、ひっそりとほこりをかぶっていた」
そうです。
このピアノを八千穂村の教育委員会や地元の歴史家が村史を作っている途中に“偶然”発掘し、
有志が修復委員会をつくって寄付を集め(約500万円)、専門のピアノ業者に直してもらいました。
平成17年(2005年)5月に修復記念コンサートを行ったそうです。
その後は八千穂福祉センターの大会議室に置かれ、
だれでも自由に弾くことができるようにしていたそうです。
しかし残念なことに滅多に弾く人も現れず、
無用の長物、宝の持ち腐れで眠れる宝物になってしまうところだったのですが、
昨年、佐久穂町「花の郷・モライ館」メリアホールに移されてからは
このピアノメーンのジャズコンサートを開いたり、
数十人がリレー形式で数時間がかりで演奏するピアノリレーコンサートを開催したり、
また自由に使用を許可して再び、愛されるみんなのピアノとして活用されています。
去年11月29日には、町内外52組が参加して数時間かけてのリレーコンサートが開かれました。
(写真はこのコンサートのために練習にいらしていたピアノ講師渡辺利津子さん)
(右側が普通のピアノ。スタインベルグはさほど大きくはないです)
来年からは夜通しで百人規模でピアノ演奏するリレーコ ンサートも企画しているとか。
さてこのピアノのお値段は?当時2537円40銭。
当時は、白米(1等・10㌔)が2円60銭、大工さんの手間賃が1日3円10銭の時代。
現代の金で数百万円でしょうか。
しかし、その歴史的また希少価値からして、値段はとうていつけられませんね。
町の内外の人、誰でも問わず弾いていいそうですから
どうぞ幻の名器にチャレンジしてみてはいかが?
ピアノは猫踏んじゃったも弾けない・根本豊でした
この記事へのコメント
何と言う運命なのでしょう、感じ入りました。11/4のコンサートを楽しみに行かせて頂きます。
Posted by マダム・サン at 2016年10月28日 23:35