バレンタインに七夕人形? 恋のキューピッド、カータリくんとは!?

SBCラジオ

2017年02月08日 17:21

松本市博物館。

入口を入ってすぐのミュージアムショップにこの次期、

バレンタインコーナーが設けられています。



で、そのバレンタインコーナーのメーンが、話題を呼んでいるんです。

七夕人形。しかも、あまりお目にかかったことのない人形が・・・。



カータリくんストラップ。

なにこれ?

スタッフの保坂佳子さんにうかがいました。

「こちらは、七夕人形のカータリをモチーフにしたストラップです。

恋のキューピッド、ということで、バレンタインにぴったりの商品なんです。」

 



 

これが? 七夕人形? で、なぜ恋のキューピッド??

ストラップの梱包の中に説明が書いてある紙を発見。

こんなふうに書いてありましたよ。

カータリとは。

松本の七夕の特徴のひとつに「七夕人形」があります。

木や紙で作った織り姫とひこ星の人形を、軒先に吊るして七夕をお祝いします。

そんなまつもとの七夕人形の中に、ちょっと変わったキャラクターが出てきます。

それは「カータリ」といい・・・(中略)、織り姫、ひこ星と一緒に軒先にぶら下がっています。

この「カータリ」は、実は大事な役目を背負っています。

織り姫とひこ星は天の川に隔てられ一年に一回しか会えません。

そんな大事な日に、雨が降って天の川が増水してしまったら、二人は会えなくなってしまいます。

そんな悲しい日にならないために、「カータリ」は待機し、

七夕様を背負って増水した天の川を渡り、対岸まで送り届けます。

「カータリ」という名前も、「川渡り」から来ていると考えられ、

他にもカワゴエ(川越え)、アシナガ(足長)と呼ばれる形態もあります。

この「カータリ」は、全国でも松本にしか登場しません。

なぜこの松本で登場したのかは定かではありませんが、

今年も「カータリ」は、織り姫とひこ星の恋心を届けるために、軒先に吊るされます。

まさに、恋のキューピッド「ナイスガイ カータリくん」です。

(松本市立博物館)

なるほど! そういうことだったんですね!

「このカータリくんストラップを購入した東京の方が、

娘さんにプレゼントしたところ、その娘さんが良縁に恵まれたそうで、

再びここを訪れて私たちスタッフにそれを話してくれて、

またもう一つ買ってくださったんです。

こんな嬉しいことはないですよね~。

それはバレンタインにぴったりだ、ということになりまして、

コーナーを作ってみました。」

新聞などで取り上げられたことから、見に来る人が多くなっているそう。

取材をしたこの日も、若い女性が見に来ていました。

「こうしたことをきっかけに、松本の文化に触れてもらいたい、

知ってもらいたい、という願いから、ストラップを作りました。

もし興味を持ってくださったなら、ぜひ、館内もご覧いただきたいと思います。

博物館の中には、本物のカータリ人形も展示していますし、

お声掛けいただければ、学芸員が説明します。」

カータリは松本だけの独特の文化。

なかなか粋な発想ですよね。

でも、知っている人は少ないようです。

七夕が近づくと、松本ではあちこちで、織り姫とひこ星の七夕人形が見られますが、

カータリはなかなかお目にかかることはありません。

季節は違うけれど、こうして文化に触れることは大事なことだな~と思います。

この機会にぜひ、博物館の中もご覧くださいね。

入館料は大人200円、中学生以下100円です!